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獣医師が伝える犬猫の病気や治療の実際 

犬の脂肪腫~皮膚の下の柔らかいできもの~

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脂肪腫とは?


脂肪腫は脂肪組織の良性腫瘍で、中年齢~老齢において多く発生する皮膚腫瘍です。

脂肪腫は全身のあらゆる部位で発生する可能性があり、胸部、腹部、四肢、腋窩が好発部位です。脂肪腫の大きさや形状は様々であり、成長は緩徐で柔らかい良性腫瘍です。

脂肪腫の約7%は多発性で、体表に複数認められる場合もあります。

また、一部の脂肪腫は筋間脂肪腫と呼ばれ、脂肪腫が筋肉の間に発生することもあります。

特に大腿部における発生が多いとされています。

診断


脂肪腫は臨床経過や腫瘤の形態的特徴に加え、腫瘤の細胞診検査において脂肪滴が採取されることで診断しますほとんどの場合は無麻酔で、数十分あれば病院内で検査し診断可能です。

図1:細胞診検査での脂肪滴

治療


良性の腫瘍で転移も起こさないため経過観察を行うことが多いですが、脂肪腫が身体機能や運動性を低下させている場合や、成長が早いまたはご家族にとって煩わしい存在である場合には外科的切除を考慮する必要があります。

ただし、筋間脂肪腫の場合は腫瘤増大に伴い跛行を示す場合があり積極的な切除手術が必要となる場合もあります。

ほとんどの脂肪腫は外科的切除によって根治可能です。

予後


ほとんどの脂肪腫は外科的切除によって根治可能です。

ただし、切除後に同部位または他の部位に新たに脂肪腫が発生することがあります。

特にわんちゃんは遭遇が多い腫瘍になりますので、柔らかいできものを見つけた場合はぜひ一度ご相談ください。

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