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猫のできもの半分以上悪性?よく遭遇する肥満細胞腫について ~手術?ステロイド?無治療?~

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犬猫の皮膚にはさまざまなできものができます。

過去にまとめたように、犬の皮膚のできものは半分以上が良性のできものであり、

その代表的なできものに脂肪腫があります。

一方で猫は考え方が大きく異なり、

猫の皮膚のできものは半分以上が悪性の腫瘍です。

そのなかで最も多い皮膚の悪性腫瘍は肥満細胞腫と呼ばれる腫瘍です。

お家の猫ちゃんの皮膚にできものができている場合は注意が必要です。

今回はその肥満細胞腫について、その特徴、考え方をお話しします。

肥満細胞腫とは?

まず、肥満細胞腫の発生の平均年齢は約9歳ですが、若くても発生する皮膚の悪性腫瘍です。

顔まわり・体幹・四肢に特にできやすいです。

見た目写真は過去のツイッター(ごん太先生のつぶやき)内にアップしていますので一度ご覧ください。

白色~薄ピンク色で、表面に毛が生えていない数mm~3cmほどのできものです。

肥満細胞腫は、蚊に刺された皮膚をイメージするとわかりやすいです。

とても痒いので、気にしてよく舐めたり、舐めると赤く腫れあがったりしやすいです。

しかし、舐めると肥満細胞腫は腫れあがってしまう性質を持っていますので舐めたり触ったりしてはいけません。

では、治療はどうすべきでしょうか?

肥満細胞腫の治療の一択

治療は外科手術です。治療としてはこの一択です。

犬の場合はその悪性度によって、抗がん剤や放射線を外科手術に組み合わせて治療を行いますが、基本的には外科手術によって治す病気です。

また、悪性腫瘍と言っても、猫においてはその肥満細胞腫の9割以上は悪性度が低く、命に関わらないことが多いため、しっかり取り切ることで完治を目指せます。

ただし、犬も猫も繰り返し発生したり、ときに多発することがあるので注意深く経過観察しましょう。

外科手術の費用の相場はおよそ5万円前後でしょうか。

基本的に予後は良好であり、しっかり取り切れていれば完治し、命に関わりません。

肥満細胞腫を適切に治療し、完治した猫ちゃんの流れを⬇️のコラムでまとめています。

完治した肥満細胞腫の猫

【痒いできもの?】肥満細胞腫を外科手術で完治した猫ちゃん

まとめ

今回は猫ちゃんの皮膚腫瘍で最もよく遭遇する肥満細胞腫のお話しをしましたが、そのほかにも猫ちゃんの皮膚には様々なできものができます。

覚えていていただきたいのは、猫ちゃんの皮膚のできものは要注意であり、細胞診という検査をすべきであること。また肥満細胞腫であればしっかり取って完治させてあげてほしいということです。

お家の猫ちゃんに少しでも参考になればと思います。

このサイトでは、日々よく起こりうることで皆様に知っていていただきたい知識をかいつまんでお伝えしていきます。

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