みなさんはマダニが保有し、猫や人に致死的な病気を起こすSFTSウィルス感染症は知っていますか?
特にお家周りにのら猫ちゃんがおられる家庭猫ちゃんや、のら猫ちゃんを保護していただいている方は、
このSFTSウィルスの知識は必ず頭の片隅にでも置いておくべきと思います。
なぜ必要かというと、近年日本において報告されはじめ、まだ聞きなれない病気にもかかわらず、
現在日本全土、特に西日本ののら猫で認められ、猫および人において死亡例が報告されている致死率の極めて高い病気だからです。
では、このSFTSはどんな病気なのか?どう対策すべきなのか?
今回はこの2点に絞ってお話しします。
SFTSウィルス感染症とは?
SFTSウィルス感染症とは重症熱性血小板減少症候群と呼ばれ、その略語としてSFTSと呼ばれています。
2011年に中国で初めて報告され、日本国内においては2013年に第1例目の報告がされています。
このウィルスはマダニが保有しており、草むらに入ったのら猫や人にこのマダニが寄生し吸血することで感染します。
このように主な感染ルートはマダニ→猫、ヒトですが、ヒトーヒトの感染も確認されています。
症状
発症すると症状として、発熱、リンパ節の腫れ等に加え、血を止める成分である血小板や免疫防御の白血球が減少し、
全身のいたるところで出血が起こり、多臓器不全となり死に至ります。
日本においても、のら猫に噛まれた高齢者やマダニが寄生した高齢者の死亡例、のら猫の死亡例が報告されています。
では、今後このウィルスから自分を、お家の猫を、のら猫を守るためにどうすればいいのでしょうか?
SFTSから猫を守るため
まず、インフルエンザやコロナウィルスと違いこのウィルスはマダニや感染猫を介してうつります。
現時点ではこのウィルスに対するワクチンもありません。
そのためまず、ヒトや家庭の猫はマダニやのら猫に曝露しないこと、のら猫はマダニが寄生しないように十分予防することが必要です。
ただし、のら猫はかなり多くの病原体や寄生虫に暴露されて保有していますので、完全な防御は困難です。
このウィルスが今ホットなのでお話ししましたがマダニが猫ちゃんに移す病気は他にも複数存在しています。
ただし、幸いにしてこの病気はマダニを予防することで防ぎうる病気なので、予防の大切さを再認識してしっかりと予防薬を投与して、
防げる病気を防ぎ、健康な日々を過ごしていただきたいなと思います。
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