更新日:2025/12/7
フィラリア症(犬糸状虫症)は、蚊を介して感染する寄生虫の病気で、
未予防の場合は 命に関わる心臓病 に進行することがあります。
現在では、安全性が高く使いやすい予防薬が多数あり、
愛犬に合わせて“最適なタイプ”を選ぶことができます。
この記事では、
フィラリア予防薬の種類・特徴・選び方・副作用・よくある質問 を獣医師の立場から整理し、初めての方でもわかりやすくまとめました。
ペットくすりのフィラリア予防薬ランキングフィラリア症とは
フィラリア症は、蚊が媒介する寄生虫(犬糸状虫)が体内に入り込み、
心臓・肺動脈に寄生して重度の循環障害 を引き起こす病気です。
重症になると、
- 咳
- 呼吸困難
- 食欲低下
- 失神
- 血尿
- 心不全
などの症状が出て、治療が難しいケースもあります。
予防できる病気であるため、
毎年の予防が最も重要な対策 です。
予防すべき?
まずフィラリア予防は絶対にすべきです。
それの理由は2つ
・日本にはフィラリア症は多く、感染すると命に関わる(短命になる)。
・正しい月1回の予防薬だけでほぼ完全に防げる
そのため、わんちゃんを飼う上で飼い主としてすべきこととして、
ワクチンよりも最も大切と言って過言でありません。
また、フィラリア薬は安全な薬ですので内服により何か問題を引き起こす可能性は極めて低いです。
予防すべき期間は?年中?
予防薬は何月まで飲ましてますか?
11月?12月?年中?
飼い主様によって、また獣医師によって、地域によって言うことが変わることが多いと思います。
基本的な考え方はひとつです。
・蚊がいた月の次の月まで予防薬飲ますこと
なので、年によって蚊がいる時期は違い、
地域によっても違います。
なので、多くの地域で12月まで飲まれてる方が多いし、確実です。
また年中飲むかどうかについて、
月に1回年中飲むメリットとしてはフィラリアに感染するリスクがほぼ0%になること。
予防薬はなぜ必要?
予防薬は「蚊が感染させる幼虫(L3〜L4)」の段階で駆除し、
成虫が心臓に到達する前に防ぎます。
日本では蚊の活動期間が長い地域も多く、
一般的には 5〜12月頃まで毎月予防 する必要があります。
暖かい地域や室内飼育が中心の家庭では、
通年予防を推奨する動物病院も増えています。
フィラリア予防薬の種類
フィラリア予防薬は、大きく以下の3タイプがあります。
■ ① 飲むタイプ(チュアブル・錠剤)
最も一般的なタイプ。
メリット
- おやつのように食べやすい
- 途中で洗っても予防が落ちない
- ノミ・ダニ予防と一緒になった製品もある
デメリット
- 食物アレルギーがある場合は注意
- 吐き戻すと効果が落ちる可能性がある
■ ② スポットタイプ(背中に垂らす薬)
皮膚から吸収されるタイプ。
メリット
- 薬を飲むのが苦手な犬でも使える
- ノミ・ダニ同時予防タイプが多い
デメリット
- つけた部分を舐めないよう注意
- シャンプーのタイミングに気をつける
■ ③ 年1回の注射タイプ(長期持続)
1回の注射で 半年〜1年間 効果が続くタイプ。
メリット
- 毎月忘れる心配がない
- 投薬が苦手な犬に最適
- 確実に予防できる
デメリット
- 副作用が出ると調整できない
- 病院での処置が必須
年齢や体質で選ぶポイント
● 子犬
- 生後8週〜体重条件を満たせば使用可能な薬が多い
- 初年度は特に飲み忘れないことが大切
● 高齢犬
- 肝臓・腎臓に負担が少ないタイプを選ぶ
- 持病がある場合は動物病院で相談する
● 食物アレルギーがある犬
- 成分にアレルゲンが含まれる場合は避ける
● 薬が苦手な犬
- スポット or 注射タイプが便利
副作用・注意点
フィラリア予防薬は非常に安全性が高い薬ですが、
まれに次のような副作用が見られることがあります。
- 嘔吐
- 下痢
- 食欲低下
- 軽いだるさ
- 皮膚の赤み(スポットタイプ)
多くは一過性で軽度ですが、
数日続く場合や重い症状がある場合は受診してください。
また、投薬前には フィラリア検査(抗原検査) を行い、
すでに成虫がいる状態で投薬しないことが重要です。
飲み忘れたときはどうする?
飲み忘れに気づいたら、
できるだけ早く1回分を投与してください。
ただし、
- 1ヶ月以上あいてしまった
- 飲み忘れが数回ある
- シーズン中盤で空白期間がある
場合は、感染の可能性があるため必ず動物病院に相談してください。
注射タイプの場合は、
効果切れの日付を毎年確認することが大切です。
よくある質問(FAQ)
Q. 予防薬はいつから開始すればよい?
→ 蚊が出始めた1ヶ月後から開始するのが一般的です。
Q. ノミ・ダニの薬と一緒にして大丈夫?
→ 多くの製品は併用できます。組み合わせ製品もあります。
Q. 室内犬でも予防は必要?
→ 必要です。蚊は屋内にも侵入します。
Q. 冬は予防しなくても大丈夫?
→ 暖冬や室内飼育環境によっては通年予防を推奨する地域もあります。
まとめ(この記事の要点)
- フィラリアは蚊によって感染し、治療が非常に難しい寄生虫
- 予防薬は 毎月1回 or 年1回注射 のいずれか
- 飲むタイプ・スポットタイプ・注射タイプから選べる
- 安全性は高いが、副作用が出たら受診を
- 飲み忘れに気づいたら、すぐに1回分を投与する
- 室内飼育でも予防は必要
- フィラリア症は「予防すれば100%近く防げる病気」
以下に獣医師の視点から、
治療中の犬に現実的に選ばれているフードをまとめまています。
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※本記事は獣医師の視点から、毎日安心して与えられるドッグフードを厳選して紹介します。病気の治療ではなく、将来の健康を守るための食事選びを目的としています。普段我々は病気の療法食としてロイヤルカナンやヒルズなどの療法食を処方しますが[…]